私たちの調べた穂積の民話
私たちは、総合的な学習の時間に、穂積地区に伝わる民話について調べました。
そして、私たちが興味を持った民話の舞台となった場所へ行き、地域に詳しい深澤和彦さんに、民話ついての説明を受けました。
そして、昨年度の6年生が立ててくれた看板の民話を、今年はホームページで紹介しようと考えました。
穂積の奥深い民話を、どうぞお楽しみください。(増穂南小学校 令和3年度6年生より)
こきあげの竹
小室に通ずる県道が土禄入口のあたりで二度畔沢川を横切る時、初めの橋を「一の橋」次
の橋を「二の橋」と呼んでいる。この橋の間の、道沿いにある竹やぶのうち、二の橋の近く
の竹は、普通の竹とは違い、使い古した竹箒を逆さまに立てたように、枝先一本一本が上を
向いている。この竹のことを里人たちは「こきあげの竹」と呼んでいるが、これについては
次のような話が伝えられている。
日蓮聖人が小室善智法印を訪ねてこの地にお出でになったとき、たまたまの大雪で、積も
った雪の重みに低く垂れ下がった竹が道をふさいでいた。これをご覧になった聖人は、自分
ばかりでなく土地の者もこのありさまでは難儀することだろうと、一本一本杖で丁寧にお払
いになったところ、それ以来慈悲深い聖人の御心と、妙法の威力の感得があったか、いずれ
も枝を上にした竹に生えかわったのだと。
(出典:徳榮山妙法寺本堂新築伽藍修復落慶記念誌)